ポワントについて
トウシューズは、美しいバレエの象徴であると同時に、「正しく、安全に、自立して」履ける準備が整った人だけに許されるものと考えています。
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【ポワントを履くために必要な心と体の準備】
現在、医学的見地からもトウシューズを安全に履くのはおおよそ12歳前後が望ましいとされています。それ以前の足はまだ骨の成長途中であり、無理に履かせることで将来に影響を及ぼす可能性があります。そのため、モモコバレエでは下記の観点から総合的に判断しています。
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◆ 技術面での目安
・バレエシューズでの重心・姿勢・足裏の安定がある
・足首・足指・体幹の筋力と柔軟性が十分についている
・正しいプリエ・ルルヴェ・バランスが理解・実践できている
・脚のラインと身体の使い方が意識できている
・バーに頼らず、片足ルルヴェの安定が見られる
・コンビネーションを覚え、集中して取り組める
・踊る身体として、体重管理ができている
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◆ 心の姿勢・意識の面
・注意されたことを受け止め、直そうとする意志がある
・苦手なことに向き合おうとする気持ちがある
・レッスンを「ただ来ている」のではなく「取り組んでいる」姿勢がある
・レッスンの頻度やリズムが整い、継続している
・周囲との関わり・舞台への姿勢に、責任感と協調性が見られる
※当スタジオでは、これまで行っていたオーディション形式は廃止し、今後は日々のレッスンを通じて、基礎・姿勢・心の準備を確認した上で、教師が許可した場合のみ、ポワントレッスンを進めていく方針です。
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【ポワント再履希望の方へ】
長い間お休みが続くと筋力が落ちたり、体型が変わることで、ポワントレッスンが難しくなる場合があります。ポワントは「気持ち」だけで再開できるものではなく、今の自分の身体・レッスンの頻度・取り組み方をしっかりと見つめ直す必要があります。
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◆ 再履までに必要な準備の一例
・週2回以上のレッスン参加(長期的に継続すること)
・ご自宅でのエクササイズやストレッチの継続
・姿勢・体幹・足裏の感覚が戻ってきていること
・注意を前向きに受け止め、行動に移せていること
・努力している姿勢が見えること
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【ポワントを目指す上で】
ポワントを履きたいと思うことは素晴らしく、モモコバレエはその気持ちを大切にしています。
「できない…」と感じることもあるかもしれませんが、大切なのは、できない自分をごまかさず、そこから立ち上がる心を育てることです。
「ただ来ている」だけではなく、適切な筋力・技術・体重管理を含めた身体の準備を整えた上で、心から取り組んでいることが何よりの資格です。
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【最後に】
トウシューズは「憧れ」ではなく「覚悟の始まり」です。自分の足で、自分の力で、まっすぐに立つための靴です。その一歩を、一緒に大切に踏み出していきましょう。